「不動産投資」だけではなく、「自己居住用の不動産購入」にも、生命保険の代用の効果がありますので、本コラムでは不動産投資ではなく、不動産購入という言葉を使います。
◆不動産購入が生命保険がわりになる理由は「団体信用生命保険」
団体信用生命保険(団信と略されます)というものは、不動産購入時にローンを組んだ際に、金融機関側が保険料を負担して加入して貰う事が出来る生命保険のことです。金融機関側が保険料を負担するという点が団体信用生命保険のポイントです。
※一部の金融機関では団信加入が無かったり、金融機関が負担しませんのでご注意下さい。
団体信用生命保険は金融機関と保険会社が契約をします |
金融機関としては、借り入れをした本人に万が一のこと(死亡や高度障害)があった場合には、本人やその家族からの回収ではなく、生命保険をかけておくことでその保険金を受け取ることで、ローンの支払いが完了、となります。ローンの残債と保険金は常に一致するように設定されています。追加で返済が必要になったり、余ったりすることはありません。
保険金は、保険会社から金融機関に直接支払われるため本人が保険金を現金として受け取ることはありません。
※閑話休題です。念のためですが、「保険金」は保険会社から受け取ることが出来るお金。「保険料」は保険会社に支払うお金(=掛け金)です。
◆不動産購入が生命保険がわりになる条件
ここまで読むと、 もう分かってしまったかも知れませんが、一応まとめます。
・不動産購入に際して、金融機関等のローンを組んで不動産購入をすること
・金融機関から借り入れをした際に、団体信用生命保険に加入していること
・ローンの残債が残っていること(残債金額=生命保険効果のある金額です)
※生命保険と捉えても良い一定金額の残債があること
◆一般的な生命保険との違い
一般的な生命保険の算出にあたっては、代表的なネット生保であり、保険料も高くないライフネット生命さんの保険料を参考にいたしました。35歳の男性を前提に試算しています。ご覧の通りですが、ローン残債が大きければ大きいほど生命保険効果も大きくなります。
団体信用生命保険 | 一般的な生命保険(定期保険) | |
保険料 | 0円 (保険料は金融機関が負担) |
5,600円/月 (保険金2000万円,30年定期) |
保険金 | ローンの残債と同金額 | 2000万円 |
保険金の受取 | ローンの残債が消滅 ※現金で受け取ることは無い |
保険会社より現金で受け取る |
◆不動産投資の生命保険効果を考える際に注意すべきこと
不動産投資・不動産購入時にローンを借り入れて団体信用生命保険に入ることが生命保険効果があることは間違いありません。しかし、生命保険効果はあくまでも、副次的な効果として捉えるべきだと考えます。生命保険効果があることを理由に不動産投資に踏み切る人は多くないと思いますが、要注意です。
通常の生命保険と異なり、死亡時などにも現金を受け取ることは出来ませんので、死亡時に一時的に必要となってしまう出費(葬儀代や、お墓代なども)への対応は出来ません。そのため、残債が多くても一時的な出費に対応するための定期保険には加入しておいても良いかも知れません。
また、最近はこの団体信用生命保険もバリエーションが増えており、特にがんに関わる部分などはどんどん充実してきています。別の機会に紹介させて下さい。
※本記事は、2020年2月時点での記事です。 本ブログでは、環境変化に対応するため全記事を定期的に更新しています。
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