2020年2月18日火曜日

用語集「収益還元評価(しゅうえきかんげんひょうか)」

不動産の価値を評価する手法のひとつです。
「収益還元評価」はその名の通り、対象の物件がどの程度の収益を生むことができるのか、を基にその数字から逆算して価値を求める。という考え方です。

不動産の価値評価手法には「積算評価」と「収益還元評価」が主にありますが、新築の物件などでは主にこちらの考え方を適用させることが多いようです。新築物件は積算評価ではどうしても評価が高くなりにくい事情もあります。

具体的な計算方法ですが、とてもシンプルです。物件が、年間120万円の収益を生むことが出来るとして、条件が近い物件の利回りが仮に6%だとすると、

 年間収益120万円 ÷類似物件利回り 6% = 2,000万円(収益還元評価額)

という計算方法で物件の評価をします。上記の計算に出てきた、それぞれの数字について、解説致します。

・年間収益 120万円
 この部分は、年間の賃料収入です。毎月10万円の賃料だとすると120万円をあてはめます。金融機関によっては、この120万円に対して稼働率70%などのストレスをかけて数字を算出するケースもあります。

・類似物件利回り 6%
 収益還元評価を行う上で、もっとも重要かつ、策定がやや難しい数字です。この数字は収益還元評価を行う対象となる物件と近しい条件の物件の利回り事例の平均から求められるケースが多いです。多くはREINSや各金融機関の持っているデータベースから、算出されます。その際に参照される条件は、「立地(最寄り駅・最寄駅からの距離など)」「築年数」「構造」などです。

・収益還元評価額 2,000万円
 ここは計算で割り出されますので解説不要ですね。

収益還元評価は、おもに新築のワンルームや新築の一棟において使われるケースが多くなっています。(逆に新築の物件で積算評価額を算出すると融資が全く伸びません)

収益還元評価額算出の計算式 とてもシンプルです
場所や築年数や構造次第で、一概には言えないものの、積算評価額よりも収益還元評価額の方が、実勢価格に近いことが多いようです。

※本記事は、2020年2月時点での記事です。 本ブログでは、環境変化に対応するため全記事を定期的に更新しています。

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