2020年2月13日木曜日

手法解説 中古一棟投資(4)構造による違いの把握

中古一棟投資を行う上で、「構造」は非常に重要な要素です。

SRC⇒RC⇒重量鉄骨⇒木造・軽量鉄骨

と、左から順番に
・耐久性が高い
・会計上の耐用年数も長い(≒積算評価が出る&減価償却期間が長い)
・建築コストが高い(≒積算評価が出る)
・取り壊しコストが高い
という特徴を持っています。

1991年築のRC物件 28年目の2019年に撮影
 構造の違いが不動産投資に及ぼす影響を開設致します。市場に多いRC造と木造を比較して説明致します。重量鉄骨はポジションとしては、中間よりもRCに近いものと認識を頂いて良いかと思います。

・耐久性の違い
 耐久性の違いは、賃料下落のスピードと、修繕周期に影響を及ぼします。経験上、木造物件の方が賃料下落スピードが速く、RC物件の方が賃料下落スピードがいくぶんか遅い印象を受けます。修繕周期は顕著な違いがあり、木造物件は、10-15年目には大規模修繕を行うのが望ましいのですが、対してRC物件は、 15-25年目などに大規模修繕を行う形でも良いことが多いようです。
 将来の売却を考えるならば、RC物件は築15年まで、木造は築10年以内のものが市場に出回っていたら、チェックしてみても良いかと思います。逆に将来は建て替える前提であれば、建て替えまでに得られる収益を計算ながら、購入の判断が出来るかと思われます。

・耐用年数の違い
 RC造であれば、築15年などの物件はそこまで築古という捉え方をせずに購入することが可能です。実際に15年目のRC物件を見て頂くと、手入れをきちんとしていれば、20年後も十分に使えそう、という印象を持つことが出来るかと思います。また、築15年のRC物件は32年の耐用年数が残っていますので、それなりに長い期間の融資を受けることが可能です。
 対して、木造で築15年となると、外見は綺麗でも幾分か心もとない印象を受けることがあるかと思います。また、耐用年数が残り7年しか残っておらず、多くの金融機関でそこまで長い融資を受けることは難しくなってきます。

・建築コスト・取り壊しコスト
 この点はそこまで意識が必要なものではないかもしれませんが、建て替えを意識するタイミングになると、取り壊しコストは意識できると良いと思います。概ね、RC造のほうが木造に比べて、1.5倍~2.5倍程度のコストをイメージしておく必要があるかと思います。

1991年築物件のロビー 2019年撮影ですがとても綺麗です

※本記事は、2020年2月時点での記事です。 本ブログでは、環境変化に対応するため全記事を定期的に更新しています。

※『不動産投資の取り扱い説明』公式LINEアカウントを開設致しました。よろしければ、「@fudosantoushi」で検索して登録をお願いします。更新情報を送付致します。
↓こちらのボタンからも登録できます。

0 件のコメント:

コメントを投稿

物件購入プロセス④:聞かないと教えて貰えない、盲点になりがちな物件情報10項目

前回は、物件情報の中にも、そのまま額面通り受け取っても良い情報とそうではない情報があること、また、額面通り受け取ってはいけない情報についてはどのように精査をすることが出来るのか、を記載しました。 物件購入プロセス③:物件情報の中で疑って見るべき箇所とは? セミナー参加後の販...