また、不動産投資本は私も過去何冊も読んだり書いたりしていますが、内容が似たり寄ったりとなるケースが多いので、もし、読まれる方は最初の数冊はじっくり読んだとしてもその後の本はかなりのスピードで読み飛ばしつつ、新しい知識だけを取り込むことが出来ると良いのかな、と思います。
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そして、一冊目の書評をお送りいたします。過去、大量に不動産投資本は読んできていますが、一冊目でもありますので本書評は、暫定評価です。
①基本情報
タイトル:ゼロから始める不動産投資(角川学芸出版単行本)
出版社:角川学芸出版
発行日:2015年8月
価格:1,650円
ページ数:271
著者:市川 周治
②著者の立場
ウェーブハウスと言う岡山の不動産会社を経験されており、1987年に宅建資格取得、1988年から不動産の世界に身をおかれています。不動産会社の方ですが、場所が岡山ということもあり、自社に利益誘導することは無く、偏りのない内容となっています。
不動産業界経験も長く、書籍後半にリノベーションの話なども出てきますが、不動産投資業界のトレンドに乗っているように思われます。また、書籍のところどころから、地元岡山への愛がひしひしと伝わってきます。
不動産業界経験も長く、書籍後半にリノベーションの話なども出てきますが、不動産投資業界のトレンドに乗っているように思われます。また、書籍のところどころから、地元岡山への愛がひしひしと伝わってきます。
ゼロから始める不動産投資(角川学芸出版単行本) |
③書評
不動産投資本に最も多い「全般」本です。タイトルの「ゼロから始める」にもある通り、ターゲットは不動産投資の初心者です。また、文章も読みやすい上に、途中でマンガなども出てきますので、スムースに読み進めることが出来ると思います。中級者以上の方が読むと少し物足りないと思われます。
不動産投資を行うメリットの説明に始まり、各手法をステップ論で説いています。また、知識を章立てすると同時にリスクヘッジ手法を説明しており、まさに不動産投資の「全般」を知ることが出来ます。全体は以下の内容で構成されています。
不動産投資を行うメリットの説明に始まり、各手法をステップ論で説いています。また、知識を章立てすると同時にリスクヘッジ手法を説明しており、まさに不動産投資の「全般」を知ることが出来ます。全体は以下の内容で構成されています。
第1章 自分の家を買う前に人の家を買うべき3つの理由
第2章 堅実に資産を増やす!不動産投資の王道4ステップ第3章 知っておくべき!投資の回収を早める5つの知識
第4章 損をしないためのリスクを回避する9つの戦略
第5章 お宝物件を手に入れる7つの秘策
第6章 「廃墟物件」を「優良物件」に変える3つの技術
第7章 レバレッジを利かせる3つの融資攻略法
第2章では、不動産投資の王道4ステップとして、「不動産投資は中古が儲かることを理解する」⇒「区分を買う」⇒「2000万円規模のアパートを買う」⇒「鉄筋コンクリートのマンションを買う」というステップを紹介していますが、ここも読者の年齢によっては、回りくどいステップにも思えました。全員に当てはまる王道は無いと思いますので、それなりに多くの人に適用出来るステップと捉えて読むと良いと思います。また、この第2章の中で明確に、中古>新築、としていますが、ここも少し違和感がありました。建物のスクラップ&ビルドサイクルの早い都心部では、必ずしもこの考え方でなくても良いように思います。
第5章の「お宝物件を手に入れる7つの秘策」は、秘策的な内容ではなく、地に足のついたまっとうな内容です。この中で、地方の物件がオイシイ、また、東京に投資するのは現実味が薄いと書いておられる部分があります。将来不安も考えると東京への投資が最も(利回りは低くても)無難なのはそれほど間違いが無さそうですし、どのエリアにどのような物件を買うべきか、は戦略次第で変わってくる話なので、冷静に読んでみて下さい。
第6章は、本書の中で唯一個別に取り上げた具体施策の章です。リノベーションの概念を大まかに捉えることには役立つ内容のように感じました。この第6章だけは、もっと詳細に具体的な情報(数字や固有名詞)が入っていると良かったように思いました。
第7章は融資に関する部分で、参考にはなりますが、再現性はあまりないように思われます。2015年の環境での記載であることを認識した上で読んでください。
④評価(5段階)
専門性 ★★★★☆
経験値も豊富であり、申し分ないレベルです。
正確性 ★★★☆☆
都心部のリアルについては少し情報が不足している印象はありました。
再現性 ★★★☆☆
大部分の再現性は高いのですが、2015年の著作という事で、利回りや融資に関しての再現性は高くは無さそうです。
中立性 ★★★★☆
途中、岡山や地方を薦めている箇所が出てきますが、自社の利益誘導ではありません。中立性は担保されています。安心して読める書籍だと思います。
ズバリ!おすすめ度 ★★★☆☆
まだ1冊目ですので、暫定評価、です。
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※本記事は、2020年2月時点での記事です。 本ブログでは、環境変化に対応するため全記事を定期的に更新しています。
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