2020年2月20日木曜日

手法解説 新築一棟投資(4)建売一棟購入のポイント

前回は、新築一棟投資には、大きく分けて2つの買い方(建て方)があるとお伝え致しました。

①土地と建物をそれぞれ別の会社から購入するケース
 (ここでは便宜的に企画一棟と呼びます)

②土地と建物をそれぞれ同じ会社から購入するケース
 (ここでは便宜的に建売一棟と呼びます)

一概には言えませんが、一般的には前者の企画一棟の方が、手間がかかり、賃貸経営開始までのタイムラグも長いものの、その分、利回りは高くなる傾向にあります。その差は、一都三県の木造で0.7~1.4%ほど、一都三県の鉄骨でも0.5~1.1%程度あり、小さくない差が生まれます。
また、土地と建物を同じ会社から購入するため、責任の所在が明確である点などは、建売一棟のメリットと言えます。

今回は土地と建物を同じ会社から購入する「建売一棟」パターンについてあてはまる購入のポイントを説明致します。建売一棟・企画一棟に共通する購入のポイントについては、企画一棟のページをご覧下さい。

紹介を受けるタイミングで建築中のケースもあります
・立地の見極め
 この点は企画一棟と同様ですので説明を割愛します。
 企画一棟のページの「立地の見極め」箇所をご覧ください。

・高掴みしないようにすること①
 企画一棟の最大の注意箇所がここです。土地と建物を同じ会社から買うケースでは、土地を安価で仕入れて土地に対してそれなりの利益を販売会社が取得しますので、高くなってしまうケースが多いです。そのため、土地の過去の販売成約履歴などを見た上で過度な利益が乗っていないかどうか、確認をすることが重要です。土地の価格と建築価格を分けて計算をしてみた上で、適正な価格かどうかを徹底的に見極める必要があります。土地の値段に10-15%くらいの販売会社の利益が乗るのは、販売会社が取得時にかかる費用や、建売一棟は仲介手数料などがかからないケースが多い点からも、全く問題ありませんが、20-30%ほど土地に利益が乗せられているような計算であれば、控えた方が良いかも知れません。
※土地の過去の成約価格などはREINSにも履歴が載っているケースがあります、お調べしますのでお気軽にお問合せ下さい。無償で調べます。

 建売一棟の場合は、やや高めの販売価格になっていることもあり、販売会社が至れり尽くせりのサービスをしてくれます。建築期間中の金利を負担してくれたり、竣工後の満室保証をつけてくれたり、さまざまな保証をつけてくれたりします。

・高掴みしないようにすること②
 設定されている賃料が本当にその通りになるかどうか、REINSや各賃貸サイトなどで自分でも調べておくことが不可欠です。

・土地と建物の価格の割合を調整してもらいましょう
 ここは、税金絡みのテクニックでもありますが、節税効果も出していくためには建物の価格を出来るだけ高く設定して貰うようにしましょう。 売り主が法人だと建物価格を高くしたがらない傾向がありますが、ここは売買契約書に消費税金額を書かない(≒固定資産税評価額で按分できる)などの様々なテクニックで売り主も買い主も損をしない形をとれます。

※本記事は、2020年2月時点での記事です。 本ブログでは、環境変化に対応するため全記事を定期的に更新しています。

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