今回は、マイソクや物件概要などにはあまり載っておらず、購入判断の前に聞くべきだと思う、盲点になりがちな物件情報を集め、説明を致します。
以下に列挙する情報のうち、一部は重要事項説明書や購入直前に説明があるものなのですが、購入に至るもっと手前のところで把握が出来た方が、正しい判断を行えるため、情報として、万が一漏れていたら、聞いておくべきということで取り上げました。
新築・中古、一棟・区分問わずに聞くべき内容として、記載致します。
こちらから聞かないといけない物件情報の盲点とは? |
①管理会社の継続条件について
どの手法であれ、多い話ですが、建物の管理契約が一定の長期契約となっているケースがあります。購入後に解約できないと賃貸経営の自由度が減りますので、管理会社の継続が必須かどうか、何年契約になっているか、確認をした方が良いと思います。※もちろん、うまく行っている場合含め、管理会社とは長く付き合った方が利点は多いと思います。
②その他(清掃や消防設備点検、定額リフォーム等)の継続条件について
一棟物だと清掃や消防設備点検があらかじめ決められていたり、区分マンションでも定額リフォームなどをルール化したり、業者指定しているケースが時折ありますので、ここも継続が必須かどうか、自分で業者を探すことが可能かどうかを確認出来ると良いと思います。※ここも、指定業者が決まっていることが一概に悪いことではありませんが、業者選定の自由度やPDCAを考えると自由な方が賃貸経営はしやすいと思います。
③預かり敷金の有無とあった場合の扱い
中古物件で会話になるケースが多いです。預かり敷金があった場合に、それがいくらあるのか、販売価格に預かり敷金が含まれているのか、含まれていないのか。確認をする必要があります。大規模物件だと預かり敷金だけで数百万となっていることもあります。
④プロパンガス業者との契約の条件
ここは一棟物件に適用される盲点です。プロパンガス業者との契約が何年契約なのか、解除は可能なのかどうなのか、確認をする必要があります。
一棟物件の建築とプロパンガス業者には切っても切れない縁があり、ここは別の機会に説明を致します。ざっくりと説明するとプロパンガス業者が設備(給湯やエアコン等)を負担する代わりに建築会社がプロパンガス会社と長期(10~15年が多い)契約を締結している慣習があります。
⑤サブリース契約の有無や条件について
サブリース契約をしている場合には、現状の賃料がいつまで保証されているのか(次回の賃料改定タイミングはいつなのか)、解約は可能かどうか、解約時のペナルティはあるかどうか、など確認をする必要があります。購入直後に賃料改定があり、サブリース契約を解除しようとすると高額なペナルティがかかった。みたいなことにならないように注意してください。これは、新築でも中古でも確認が必要な部分です。
⑤固定資産税・都市計画税
新築であれば、確定の数字が不明なのは問題ありません。しかし、中古物件であれば購入意思を固める前に把握をしておけると良いと思います。
⑥物件周辺の高低差情報
物件から最寄り駅までの道など、高低差は地図からは読み取れませんので、念のため確認が必要です。現地にいけば、この辺りの認識の齟齬は無くせると思います。
⑦客付時のADの有無と、あった場合のADが何か月分かの把握
ここは中級者でも盲点になりがちな情報ですが、私は極めて重要だと考えている把握必須事項です。賃貸の客付時にはADと呼ばれる成功報酬を支払うケースがあります。(築古や、やや郊外・地方に多いです。都心の区分マンションなどではADはあまり設定されません。)
地方の築古などの場合、また、一都四県でも競合密集エリアなどではAD3か月(家賃の3か月分を賃貸募集の成功報酬で支払う)などもあり得ます。このADを把握せずにシミュレーションをかけると、地方の築古などではシミュレーションと実態の乖離が大きくなりますので、ADの有無とあった場合に何か月分を使ったか、は確実に確認をすべきだと思います。ADではなく、他の名目で成功報酬の支払いを行うケースもありますので、ADを聞きつつAD以外にも支払いがあるものはありますか?と聞いても良いと思います。
⑧土地価格と建物価格の設定
土地の価格と建物の価格については、聞かなくても教えてもらえる部分ではありますが、交渉余地があることをご存じない方は多いかと思います。売る側は、建物が安く、土地が高い方が望ましいことが多いです(特に法人の場合)。また、買う側は、建物が高く、土地が安い方が望ましいことが多いです(減価償却や、消費税還付)。
そのため、私は毎回建物価格を出来るだけ挙げて貰うように売り主と交渉をしましたが、売り主と交渉をする以外にも、売買契約書に内訳を書かない(消費税金額も書かない)という方法もあります。この場合は、土地と建物の金額を固定資産税評価額で按分しますので、価格の調整をすることが難しいときには、内訳を書かない(消費税金額も書かない)という交渉を売り主とするのも良いかと思います。
⑨修繕積立金の積立金額
こちらは中古区分マンションの際に最も重要になってくる項目です。修繕積立金がいくらくらいあるのか、購入直前にはもちろん知ることが出来るのですが、買い付けなどを入れる前のタイミングでこの情報を把握しておけると良いと思います。1部屋あたり100万円を超えていたり、物件価格に対して5%以上たまっていたりすると、私は比較的安心して買うケースが多いです。もちろん、大規模修繕工事直後などは修繕積立金が0に近かったり、数百、数千万円の借り入れがある場合などもあります。借入などがあっても、適正な修繕積立金を取得出来ていれば、そこまで心配する必要はありません。
⑩最寄りの交通機関の時刻表情報
ここは、特に郊外や地方のバス便などの物件の際に注意をした方が良いと思っている事項です。「新幹線駅xxまでバス便15分。バス停まで2分」などのうたい文句を見ると、良さそうな物件に見える方もいると思います。しかし、このバスが1時間に6本くるのか、1時間に1本しか来ないのか、で、この物件の利便性には大きな差がありますので、このあたりも目を配れると良いと思います。もちろん、駐車場が戸数以上あったりする車社会のエリアでは問題ありませんし、そもそもバスのルート変更やルート廃止なども起こり得る話ですので、1時間に6本バスが来るのでこの物件を買っても良い、という判断もやや早計ではあります。
物件購入プロセス、次回は⑤以降について説明をして参ります。土地の価格と建物の価格については、聞かなくても教えてもらえる部分ではありますが、交渉余地があることをご存じない方は多いかと思います。売る側は、建物が安く、土地が高い方が望ましいことが多いです(特に法人の場合)。また、買う側は、建物が高く、土地が安い方が望ましいことが多いです(減価償却や、消費税還付)。
そのため、私は毎回建物価格を出来るだけ挙げて貰うように売り主と交渉をしましたが、売り主と交渉をする以外にも、売買契約書に内訳を書かない(消費税金額も書かない)という方法もあります。この場合は、土地と建物の金額を固定資産税評価額で按分しますので、価格の調整をすることが難しいときには、内訳を書かない(消費税金額も書かない)という交渉を売り主とするのも良いかと思います。
⑨修繕積立金の積立金額
こちらは中古区分マンションの際に最も重要になってくる項目です。修繕積立金がいくらくらいあるのか、購入直前にはもちろん知ることが出来るのですが、買い付けなどを入れる前のタイミングでこの情報を把握しておけると良いと思います。1部屋あたり100万円を超えていたり、物件価格に対して5%以上たまっていたりすると、私は比較的安心して買うケースが多いです。もちろん、大規模修繕工事直後などは修繕積立金が0に近かったり、数百、数千万円の借り入れがある場合などもあります。借入などがあっても、適正な修繕積立金を取得出来ていれば、そこまで心配する必要はありません。
⑩最寄りの交通機関の時刻表情報
ここは、特に郊外や地方のバス便などの物件の際に注意をした方が良いと思っている事項です。「新幹線駅xxまでバス便15分。バス停まで2分」などのうたい文句を見ると、良さそうな物件に見える方もいると思います。しかし、このバスが1時間に6本くるのか、1時間に1本しか来ないのか、で、この物件の利便性には大きな差がありますので、このあたりも目を配れると良いと思います。もちろん、駐車場が戸数以上あったりする車社会のエリアでは問題ありませんし、そもそもバスのルート変更やルート廃止なども起こり得る話ですので、1時間に6本バスが来るのでこの物件を買っても良い、という判断もやや早計ではあります。
物件購入プロセス
①セミナーに参加して物件情報を貰う
②物件情報サイトで物件選び
③物件情報の中で疑って見るべき箇所とは?
④聞かないと教えて貰えない、盲点になりがちな物件情報10項目
⑤以降も順次、説明記事をアップ致します。
※本記事は、2020年3月時点での記事です。 本ブログでは、環境変化に対応するため全記事を定期的に更新しています。
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